住居侵入で逮捕

住居侵入逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
岐阜県瑞浪市の住宅に、正当な理由なく侵入したとして、岐阜県多治見警察署は、Aさんを住居侵入の容疑で逮捕しました。
「家に知らない人がいる。」との通報を受けた同警察署の警察官が現場に駆け付け、家内に居たところを現行犯逮捕したということです。
翌日、県外に住むAさんの両親のもとに警察から逮捕の連絡がいきました。
事件を知った両親はすぐに対応してくれる弁護士を探しています。
(フィクションです。)

住居侵入とは

刑法第130条 
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

この条文の前段は「住居侵入罪」について、後段は「不退去罪」について規定しています。

■客体■

住居侵入の客体は、「人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船」です。
「人の住居」について、「人の」とあるように、犯人自身がその住居において単独で、あるいは、他の者と共同で生活を営んでいるものではない住居を指します。
共同生活を営んでいた者であっても、それから離脱した場合には、当該住居は「人の」住居となります。
そのため、家出中の子供が父の家に強盗の目的で深夜に侵入する行為は、「人の住居」への侵入と言え、住居侵入罪を構成することになります。(最判昭23・11・25)
「住居」とは、人の起臥寝食に使用される場所のことをいいます。

また、「人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船」について、「人の看守する」というのは、人が事実上管理、支配していることを意味します。
「邸宅」は、人の住居の用に供せられる家屋に附属し、主として住居者の利用に供されるために区画された場所のことで、「建造物」とは、住居や邸宅以外の建造物およびこれに附属する囲繞地のことをいいます。
「艦船」は、軍艦その他の船舶のことです。

■行為■

住居侵入の実行行為は、「正当な理由なく侵入する」ことです。
ここでいう「侵入」とは、居住者や看守者の意思に反して立ち入ることをいいます。
「正当な理由がないのに」というのは、「違法に」という意味であり、正当な理由のある侵入とは、法令により捜索等のため居住者・看守者の意思に反して立ち入る場合のようなことを言うのであって、居住者等の意思に反した侵入を正当視するためには極めて強い理由があることが求められます。
他方、居住者等の同意がある場合は、住居侵入は成立しません。
ただ、同意があっても、それが錯誤に基づく場合には、住居侵入の成立を妨げるものとはなりません。
また、不特定多数の人が出入りするような施設については、通常予想される目的の立ち入りである限りは、居住者等の包括的同意があると考えられ、住居侵入における「侵入」には当たりません。

 

住居侵入で逮捕された場合

住居侵入逮捕された場合、その後に勾留される可能性は高いでしょう。
犯罪の性質上、被害者の居住地等を把握しているため、釈放すれば、被疑者が被害者と接触し、被害届の取下げや供述を変えるよう迫るおそれがあると判断されるからです。
また、住居侵入は手段として行われることが多く、目的が窃盗や性犯罪などであると疑われ、被疑者の身柄を確保して捜査を継続することが必要だと考えらてしまうことも勾留となる可能性が高い一因です。
住居侵入逮捕されると、逮捕後に引き続き勾留となる可能性は高く、そうなれば、逮捕から約13日、勾留の延長が認められれば最大で約23日もの間身柄が拘束されることになります。
身柄拘束の期間が長引けば長引くほど、被疑者が通常の生活に戻る時期は遅れ、懲戒解雇や退学といった不利益を被るおそれは高まります。
ですので、できる限り早期に釈放となるよう動く必要があるのですが、住居侵入事件においては、被害者との示談を成立させることで事件を穏便に解決し早期に釈放となることを目指します。
被害者との示談交渉は、弁護士を介して行うのが一般的です。
罪証隠滅のおそれから、捜査機関が被疑者やその家族に被疑者の連絡先を教えることはないですし、被害者も被疑者から直接連絡を受けることに対して抵抗する傾向にありますので、当事者間での交渉は事実上難しいのです。
そのため、弁護士限りで被害者と連絡をとり、示談交渉を行います。
弁護士は、被害者の気持ちに配慮した上で、冷静な話し合いを行い、示談のメリット・デメリットを伝え、当事者間で納得のいく内容での示談締結を目指します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
所属弁護士は、数多くの刑事事件・少年事件を取り扱ってきており、被害者との示談交渉にも豊富な経験を有しています。
ご家族が住居侵入逮捕されて対応にお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
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