準強制わいせつ罪で逮捕

【事例】

Aさんは岐阜県恵那市のカラオケ店でアルバイトをしています。
1週間ほど前に、カラオケ店の女性のお客さんが泥酔して廊下で倒れていたので、トイレまで連れて行きました。
そしてトイレの中で、この女性の胸を触る等してわいせつな行為をしたのです。
トイレの中に、女性のお客さんの友達が入ってきたので、Aさんは逃げるようにしてアルバイト業務に戻りましたが、この友達に犯行の様子を目撃されていたらしく、後日、Aさんは岐阜県恵那警察署に逮捕されました。
(フィクションです)

【準強制わいせつ】

刑法第178条第1項(準強制わいせつ罪)
人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による。

刑法第176条(強制わいせつ罪)
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。(以下省略)※刑法抜粋

刑法第176条に規定されている「強制わいせつ罪」は、暴行や脅迫を手段としてわいせつ行為に及ぶことによって成立しますが、準強制わいせつ罪の成立には、わいせつ行為に及ぶための手段として暴行や脅迫を用いる必要はありません。
しかし、被害者が「心神喪失」若しくは「抗拒不能」にある必要があります。

~心神喪失とは~
精神上の障害によって正常な判断を失っている状態を意味します。
具体的には、催眠状態、泥酔、精神耗弱、麻酔の状態等がこれに当たります。

~抗拒不能とは~
心理的、物理的に犯行不能な状態にあることを意味します。
抗拒不能に陥った原因はその理由を問わないので、驚愕や錯誤によって抗拒不能に陥った場合も該当します。また性的無知や信頼を利用してわいせつ行為に及んだ場合も、抗拒不能に乗じたものとして準強制わいせつ罪が成立し得ます。

【準強制わいせつの刑事罰】

準強制わいせつで逮捕された場合、初犯で被害者と示談が成立している場合には、不起訴処分となる事件もありますが、そうでなければ起訴される可能性が高い事件です。
起訴された場合、執行猶予付の判決も十分に考えられますが、再犯の場合や、犯行が悪質な場合には、実刑判決が言い渡される可能性が高く、事件の内容によっては長期の実刑もあり得ます。
以前は、準強制わいせつは親告罪という犯罪で、被害者からの告訴がなければ検察官が起訴できない犯罪でしたが、刑法改正により非親告罪となったため、絶対に起訴されないということは無くなりました。
それでも,被害者から被害届又は告訴がされたかどうかは,検察官が起訴するかどうかを決めるうえで重要な要素となっています。

【準強制わいせつの弁護活動】

以前は、準強制わいせつは親告罪でした。
親告罪とは、被害者からの告訴がなければ検察官が起訴できない犯罪です。
しかし刑法改正により非親告罪となったため、被害者の告訴がなくても検察官は起訴できるようになりました。
それでも、被害者が告訴しているかどうかは、検察官が起訴するかどうかを決めるうえで重要な要素となっています。
そのため、準強制わいせつ罪の弁護活動は、被害者との示談が効果的となります。
被害者が告訴する前に示談を締結することができれば、当然、告訴を回避することができるので刑事事件化すらされない場合もあります。
また警察等の捜査当局に告訴された後であっても、示談をすることによって、被害者が告訴を取り下げれば、起訴を回避することができます。

刑事罰を避けたいのであれば、被害者への謝罪と、弁償が有効的でしょう。
早期に、弁護士を通じて被害者に謝罪することによって、被害者感情を抑えられて示談できる可能性があるので、この様な事件でお困りの方は、一刻も早く刑事事件に強い弁護士にご相談ください。

岐阜県恵那市の刑事事件でお困りの方、準強制わいせつ罪の被害者との示談を希望されている方は、岐阜県で刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

 

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