(ニュース紹介)学校内での盗撮と少年事件の刑事手続について

(ニュース紹介)学校内での盗撮と少年事件の刑事手続について

学校内での盗撮事件がどのような罪に当たるか、また、少年事件の手続きはどのように進んでいくか、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が検討致します。

【事案の概要】

近年、全国の中学校、高校などでは、eラーニングといって、インターネットを通じて学習を行う機会が増加しています。
その一環として、生徒に対して学習用のタブレット端末を配布する学校がありますが、この学習用タブレット端末を用いた少年事件も度々報じられています。
デジタル端末のトラブル相談に応じる団体によれば、学習用タブレット端末が1人1台ずつ配布されて以降、学校内の盗撮関連の相談は約2割増えているとのことでした。
(2022年11月30日東海テレビ配信のニュースを参考に、一部内容を変更しております。)

【どのような犯罪に問われるのか?】

これまで、盗撮事件については各都道府県の迷惑防止条例により処罰されていました。
しかし、令和5年7月13日に「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」(通称:性的姿態撮影等処罰法)が施行されたことにより、施行以降の事件は、全国一律でこの法律によって処罰されることになりました。
各都道府県の迷惑防止条例では、盗撮行為は非常習であれば「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」、常習的な盗撮行為であれば「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金」となっているところが多いですが、性的姿態撮影等処罰法では「3年以下の拘禁刑(現在は懲役刑)又は300万円以下の罰金」と従来に比べかなり重く処罰されることになります。

なお、令和5年7月13日以前の事件については従来通り各都道府県の迷惑防止条例により処罰されることになります。
さらに、性的姿態撮影等処罰法が対象としている盗撮行為は「性的姿態等」、すなわち性器が映っているものや下着姿を撮影したものなどですので、例えば衣服越しの臀部などを盗撮したようなケースでは、従来通り迷惑防止条例が適用されることになります。

今回の事案は、性的姿態撮影等処罰法施行前のものですので、迷惑防止条例が適用されますが、女子生徒の着替えを盗撮したというケースですので、今後は性的姿態撮影等処罰法が適用されるでしょう。

【少年事件はどのような刑事手続きを経るのか?】

今回の事案は、少年による事件であるため、少年法に基づき手続きが進められます。

少年事件の場合、犯罪の疑いがあると判断されたものはすべて家庭裁判所に送られ(全件送致主義といわれます)、家庭裁判所で審判を開くか否かの調査を受けることになります。
調査のあと、少年審判を行う必要がないと判断された場合は、そこで事件は終了します(審判不開始決定)。
審判が開かれた場合、その後の処遇としては、不処分決定、保護処分、検察官送致(逆送といわれます)があります。
不処分決定は、犯罪の事実がないか、犯罪の事実はあるが。
保護処分は、家庭裁判所に送致された少年を更生させるために行われる少年法上の処分のことをいい、保護観察、少年院送致、児童自立支援施設等送致の3つがあります。
保護観察の場合は、保護司の監督の下、更生のために家庭内で行われる処分ですが、少年院送致と児童自立支援施設等送致は、それぞれの施設に少年を預ける処分となります。
検察官送致(逆送)とは、様々な事情を考慮して、保護処分ではなく刑事処分が妥当であると家庭裁判所が判断した場合に、その事件が家庭裁判所から検察官に送り返されることをいい、成人と同じ刑事裁判手続を経ることになります。
(なお逆送される事件は、殺人事件など身体・生命に関わるものがほとんどですので、今回の事案のような盗撮事件では、逆送される可能性は低いです。)

【少年事件における弁護活動とは?】

少年事件における弁護活動は以下のようになります。
まず、審判不開始決定あるいは、審判が開かれた場合でも不処分決定を得るために、弁護士を通じて、家庭裁判所に対して、本人が非行事実を否認しているような場合には非行事実が存在しないことを主張し、非行事実を認めている場合には、事件が軽微で少年の現在の性格や環境に照らして再び非行を行う危険性がないことなどを主張していきます。
もっとも、事件の軽微性や再度非行を行う危険性がないことを主張する場合には、少年本人の反省は当然のこと、更生のための少年の環境調整を行うことが不可欠です。
また、被害者の保護も図られなければなりませんから、被害者への被害弁償や示談締結も弁護士により行われます。

今回の事案であれば、弁護士を通じて被害者の方への被害弁償を行い、宥恕条項(被疑者を許し、刑事処罰を求めないことを内容とするもの)付きの示談締結を目指します。
そして、家庭裁判所に対しては、少年本人が反省していることはもちろん、被害者の方との間では前述の宥恕条項付きの示談が成立していることや、今後は学習用タブレット端末のデータ管理は両親が行うなどして、更生のための環境調整を行い、再犯防止に努めることを主張し、審判不開始もしくは不処分決定にすべきであることを主張します。

少年事件の弁護活動については、少年事件・刑事事件に強い弁護士にお任せください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

 

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