痴漢事件で示談

痴漢事件で示談

Aさんは、岐阜県多治見市にある会社に勤務しています。
昨夜、仕事が終わって職場の仲間と一緒に、会社の近所にある居酒屋でお酒を飲みました。
その後、いつものように徒歩で帰宅していたのですが、その道中で、若い女性が一人で歩いているのを見つけたAさんは、ムラムラして、後ろからこの女性のお尻を触ってしまいました。
すぐにAさんは走って逃げましたが、被害を受けた女性が大声で叫んだことから、近くにいた通行人に捕まってしまってしまいました。
その後Aさんは、通報で駆け付けた岐阜県多治見警察署の警察官に痴漢の容疑で警察に逮捕されました。
依頼を受けた弁護士は被害者との示談交渉を勧めました。

【示談とは】

示談とは、被害弁償に加え、告訴や被害届を取り下げてもらうこと、被害者から処罰を望まないというお言葉をいただく(宥恕条項)こと等、被害感情の慰謝を目的とする側面があります。
単に被害を弁償するだけにとどまらないことで、処分結果に与える影響も、被害弁償するにとどまる場合に比較して、お許しをいただく分、示談の方が高いと一般的に考えられています。
また示談は相手方との契約になるので、通常示談書という書面を作成します。

~示談のメリット~

示談のメリットは、刑事処分に対する被害者の意見をもらえる点にあります。
刑事事件の最終的な処分は、被害者の処罰感情の程度も参考にして決定されます。
痴漢など比較的軽微な犯罪の場合には、被害者が罪に問わないという意思を示せば、実際には罪に問われないケース(不起訴)も多くあります。
また器物損壊罪など被害者の告訴が必要となる犯罪(親告罪)については、示談によって告訴が取り下げられることで不起訴にすることができます。
加えて示談をする際に、今後紛争としないことを約束する条項を加えることで、今後損害賠償請求を受けるなどの紛争を防止できることも示談のメリットです。

~被害弁償だけでは?~

被害弁償とは、単に被害者の方が被った被害や損害を埋めることを指します。
窃盗罪で被害金額に相当する金額をお支払いした場合や、殺人罪などで慰謝料相当額をお支払いした場合を指します。
つまり、仮に民事訴訟を起こしたとすれば得られる金額の支払をした場合を被害弁償となるので、刑事手続き上の処分結果にもたらす効果は、示談ほど大きなものではなく、被害弁償をしたからといって必ず処分が軽減されるとは限りません。

~示談金の相場~

示談金の相場は、罪名や、犯行態様、被害者の方の被害感情によって変動します。
例えば、痴漢事件の場合には、一般的には30万円から50万円と言われていますが、触り方によってはもっと少ない金額の場合も考えられます。また、被害者の方がいくらの示談金を望まれるかによっても異なります。

【示談を弁護士に依頼】

示談は契約であるので、最終的には当事者同士の合意によって成立します。
しかし、犯罪が発生した直後は、被害者の方は加害者に対して被害感情等よくない感情を抱いていることが通常です。
そのため、直接被害者の方に連絡を取ろうとしても、そもそも警察から被害者の連絡先が開示されない場合が多く、例え教えてもらえたとしても、交渉が難航する可能性もあります。
しかし弁護士が間に入ることで、法律の専門家の立場から交渉を進めることができるので、交渉がスムーズに進むだけでなく、当事者の方の負担も大きく軽減することができます。
また、法的な交渉に慣れていない当事者同士で交渉すると、場合によっては被害者の方から過大な請求がなされることもあります。弁護士であれば、過去の事例における相場や、示談のメリットデメリットを説明しながら、過大な請求にも対応していきます。

【痴漢事件を示談で解決】

痴漢行為は、岐阜県公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反となり、その法定刑は「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
初犯であれば略式罰金になる可能性が高いですが、被害者と示談し、その内容に宥恕の条項が含まれていれば、よほどの理由がない限りは不起訴となるでしょう。
ただし再犯の場合は、示談することができても、必ずしも不起訴となるとは限らないので注意してください。

岐阜県多治見市痴漢事件を起こしてしまった方で、被害者との示談によって事件を解決したいと考えておられる方は、岐阜県の刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

 

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