公職選挙法違反事件で逮捕

公職選挙法違反事件で逮捕

岐阜県中津川市在住のAさんは、中津川市長選に立候補しているBさんのポスターを破ってしまいました。
Vさんの事務所の運動員が目撃し、Aさんは通報されました。
そして、Aさんは公職選挙法違反(自由妨害罪)で岐阜県中津川警察署に逮捕されてしまいました。
Aさんは深く反省しており、依頼を受けた弁護士は早期解決を目指すことにしました。
(フィクションです)

選挙犯罪

国政選挙や各都道府県の地方選挙の時期になると、公職選挙法違反で捜査されたり、逮捕されたりというニュースが毎回何件か出てきます。
例えば、今回のAさんのようにポスターを破ってしまった事件や運動員が不正な選挙運動をした事件などです。
ではどのような犯罪があるのでしょうか。
公職選挙法にはかなり多くの罰則規定が設けられています。
公正な選挙を害する行為を犯罪として規定しているのです。

まず、選挙活動といえるには、選挙の3要素が必ず必要となります。
公職選挙法や選挙関係の法律には、選挙活動(運動)の定義の規定はありません。
しかし、最高裁で、選挙活動の定義が法的に確定しました。
その内容が
 1.特定の選挙において
 2.特定の議員候補者を当選させるために
 3.選挙人に働きかける行為
ということです。

事例のケースの場合

街に貼られている選挙ポスターと言えば、人物の顔に髭が描かれていたり、目に画鋲が刺さっていたりといったイタズラをされている光景を目にしますが、事例のAさんのように、選挙用のポスターを破るなどした行為は、公職選挙法225条2項に違反したことになり、4年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罪に問われることになるでしょう。
交通妨害や演説妨害、ポスターの破損、偽計や詐術を使って選挙の自由を妨害した際に成立する犯罪です。
なお、選挙関係以外の貼られているポスターを無許可で剥がした場合や、イタズラをしたケースでは、「器物損壊罪3年以下の懲役又は30万円以下の罰金)」となります。

自由妨害の選挙違反となるには、特定の選挙の認識や、候補者の選挙活動を妨害する故意、実際に妨害されたという事実は必要ありませんが、妨害行為が必要となります。
ですから、例えばイライラを解消するために選挙ポスターを破いた場合などは、選挙活動を妨害するという意思がありませんし、公職選挙法違反は成立せず、器物損壊罪が成立することになります。

因みに、よくあるケースが、「一般の住宅に無許可で選挙ポスターを貼られた」というトラブルですが、こうした場合には自分で勝手に剥がすのではなく、選挙管理委員会若しくはポスターの候補者が所属する政党に連絡するのが得策でしょう。
また、玄関先にベッタリとポスターを貼られ、自宅の価値が損なわれる様な事態が発生している場合には、反対に家主側から「器物損壊罪」にて被害届出が可能となる場合もあります。

公選法の弁護活動

法定刑から考えると、決して軽い犯罪ではありません。
しかし、弁護士が適切な弁護活動を行えば早期解決をすることもできます。
例えば、選挙ポスターを破ったケースで、動機はイライラを解消するために選挙ポスターを破った場合でも、公選法の立件のために、取調べにおいて、選挙活動を妨害するといった故意を供述させようとしますが、そのような場合でも、弁護士を介入させることで、適切な取調べに対するアドバイスをすることができます。

また、真摯に反省していることや被害が小さかったことなどを主張して検察官への送致を防ぐことがありますし、検察官に送致されたとしても不起訴処分を目指すことも考えられます。
いずれにせよ、早い段階で弁護士に相談することが重要なのです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件専門の法律事務所です。
数多くの刑事事件で、早期解決も成し遂げてきました。
公職選挙法違反のように、一般刑法犯とは違う場合こそ、刑事事件専門の弊所までご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

 

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