公然わいせつで逮捕

公然わいせつ逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

岐阜県瑞浪市の路上で、帰宅中の女子学生に下半身を露出したとして、会社員のAさんが公然わいせつの容疑で岐阜県多治見警察署の警察官に現行犯逮捕されました。
目撃者である女子学生が、すぐに警察に通報し、付近を調べていた警察官が犯人の特徴によく似た人物を発見し、職務質問をしたことでAさんの犯行が発覚し逮捕に至りました。
Aさんは、「ストレスを発散させるためにやった。」と話しており、他にも数件同様の手口で犯行に及んでいるとみられています。

逮捕の連絡を受けたAさんの妻は、Aさんの勤務先に体調不良で休むと連絡しましたが、今後はどのようにすればよいか分からず困っています。
そこで、Aさんの妻は、刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

公然わいせつとは

公然わいせつ罪は、刑法第174条に次のように規定されています。

公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

このように、公然わいせつ罪は、①「公然と」②「わいせつな行為」をした場合に成立する犯罪です。

①公然性

「公然と」とは、わいせつな行為を不特定又は多数の人が認識できる状態をいいます。(最決昭32・5・22)
実際に、誰かにわいせつな行為を認識されていることまでは必要とされず、不特定多数の人が当該わいせつ行為を認識できる状態であれば「公然性」は認められます。
特定少数の者にわいせつな行為を見せた場合であっても、それが不特定多数の人を勧誘した結果であれば、「公然性」は肯定されます。(最決昭31・3・6)

②わいせつ性

判例は、わいせつの意義について、「いたずらに性欲を興奮又は刺激させ、かつ、普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道着観念に反するもの」をいうと解釈しています。(最判昭26・5・10)
つまり、普通の人に性的な意味で恥ずかしい思いや不快な思いをさせる行為が「わいせつな行為」に当たると考えられるでしょう。

上の事例では、Aさんが路上で下半身を露出しており、公然わいせつ事件の典型例とも言える行為をしていますが、路上という場所は、不特定多数の人が行き来するところであり、そのような場所では、不特定多数の人がAさんの露出姿を見る可能性があります。
そのため、「公然性」は認められるでしょうし、下半身を露出させて人に見せる行為は、見せられた相手に性的に恥ずかしい気持ちや不快な気分にさせるものですので、「わいせつ性」も認められ、公然わいせつ罪が成立することになるでしょう。

公然わいせつで逮捕されたら

公然わいせつ事件を起こし、捜査機関に逮捕されると、その後どのような流れになるのでしょうか。

逮捕されると、警察署内の留置施設に収容され、警察署で取調べを受けます。
逮捕から48時間以内に、被疑者は釈放されるか、証拠や関係書類と共に被疑者の身柄を検察に送致されます。
検察に送致されると、検察官による取調べを受けます。
そして、検察官は、被疑者を釈放するか、釈放としない場合には勾留請求をします。
検察官が勾留請求をした場合、被疑者は検察庁から裁判所に行き、今度は裁判官と面談を行います。
そして、裁判官は、被疑者を釈放とするか、勾留とするかを決めます。
勾留となれば、検察官が勾留を請求した日から原則10日、延長が認められれば最大で20日もの間、身柄が拘束されることになります。

逮捕から起訴・不起訴の判断まで、最大で23日間の身体拘束を余儀なくされた場合、その間は当然、学校や会社に行くことはできませんので、最悪、退学や懲戒解雇となるおそれがあります。
そのような事態を回避するためにも、一刻も早く釈放されることが重要です。
そのため、早期の釈放となるよう弁護士に依頼し、身柄解放活動に着手するのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、公然わいせつ事件をはじめとした刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が逮捕されてしまい対応にお困りの方は、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
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