無免許運転で検挙された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~事例~
Aさんは、岐阜県加茂郡八百津町を走行中、岐阜県加茂警察署に運転免許証に提示を求められました。
Aさんは、酒気帯び運転で免許停止となっており、その停止期間中に運転していたため、道路交通法違反(無免許運転)の疑いで現行犯逮捕されました。
逮捕の連絡を受けたAさんの妻は、2度目の逮捕に驚きましたが、今度はどのような処分となるのか心配でたまりません。
(フィクションです。)
無免許運転
道路交通法は、無免許運転を禁止しています。
ここでいう「無免許運転」とは、公安委員会の運転免許を受けないで自動車又は原動機付自転車を運転することです。
自動車等を運転する者は、公安委員会の運転免許を受けなければなりません。
これまで一度も運転免許の交付を受けたことがない場合だけでなく、免許の効力が停止されている者も運転免許を受けていない者に含まれます。
例えば、有効期限の過ぎた免許で運転する場合、運転免許の取り消しを受けた後に運転する場合、運転免許の停止・仮停止期間中に運転する場合も、道路交通法において禁止されている無免許運転に当たります。
無免許運転の禁止義務に違反した場合、有罪となれば、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金の範囲で刑が科されることになります。
無免許運転に関しては、自動車等の運転者だけでなく、自動車等の提供、自動車等の同乗についても禁止されています。
道路交通法は、公安委員会の運転免許を受けないで自動車等を運転することとなるおそれがある者に、自動車等を提供することを禁止しています。
この違反の成立には、自動車等の提供者は、提供を受ける者が未必的(必ずしもそうではないかもしれないが、~かもしれない、と思うこと)にせよ無免許運転の禁止に違反して自動車等を運転することとなるおそれがあると認識していることが必要となります。
自動車等提供の禁止に違反した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金となる可能性があります。
さらに、道路交通法は、自動車等の運転者が無免許であることを知りながら、運転者に対して、自動車等を運転して自己を運送することを要求又は依頼して、当該運転者が運転する自動車等に同乗することも禁止しています。
違反した場合には、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金が科される可能性があります。
このように、無免許運転をした場合には、刑事罰が科される可能性があります。
無免許運転は、交通反則通告制度の適用対象ではないため、反則金を納付することによって、刑事処分を受けることなく処理することはできません。
無免許運転は、犯罪であり、運転者は被疑者・被告人として刑事手続に付され、事件が処理されることになります。
無免許運転が捜査機関に発覚した場合、逮捕されることがあります。
しかし、人身事故を起こしていない場合や、その場から逃亡を図ろうとせず真摯に取調べに対応している場合、家族などの身元引受が期待できる場合などであれば、勾留されず、身柄を拘束しないまま、引き続き捜査が進められるケースが多いです。
ですので、勾留が決定する前に、勾留の要件を充たしていないことを検察官や裁判官に説き、勾留とならないよう働きかけることで、勾留を回避し早期釈放となる可能性を高めることができます。
在宅事件となった場合でも、事件は終了したわけではありませんから、早い段階に釈放された場合でも、弁護士に相談・依頼し、できる限り寛大な処分となるよう情状面を考慮した弁護活動を受けることも重要でしょう。
無免許運転で検挙された場合であっても、初犯である、同種の前科前歴がある、無免許運転で事故を起こした等、事案によって見込まれる処分や弁護活動内容も変わってきますので、一度交通事件に詳しい弁護士にご相談されるのがよいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、交通事件を含めた刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
無免許運転で検挙され対応にお困りの方は、一度弊所の弁護士にご相談ください。
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