特定少年の実名報道

特定少年の実名報道

法改正により20歳未満の少年である18歳、19歳が特定少年として18歳未満とは異なる扱いがなされることとなりました。
今回は、その少年が特定少年のとして実名報道されたという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が検討致します。

【事例】

岐阜県大垣市の男性会社役員(75)方で5月に発生した強盗致傷事件で、岐阜地検は12日、強盗致傷などの罪で、実行犯の18歳の男2人を起訴し、実名を公表した。
2人は昨年4月に施行された改正少年法で「特定少年」と位置づけられ、実名報道が可能となった。岐阜地検が起訴後の特定少年の氏名を公表したのは初めて。

地検は公表の理由について「複数による侵入強盗致傷という重大な事案で、地域社会に与えた深刻な影響など諸情状を考慮した」と述べた。認否は明らかにしていない。
起訴状などによると、2人は仲間と共謀し、5月2日午後2時30分ごろ、大垣市島里の男性会社役員(75)方に押し入り、男性の顔や腹を殴ったり蹴ったりして重傷を負わせた上、現金約35万円と金庫など(時価36万5千円相当)を奪ったとされる。

事件を巡っては、県警が強盗致傷などの疑いでこの2人を含めた男5人を逮捕。うち16~18歳の4人は家裁送致され、この18歳の2人は検察官送致(逆送)されていた。

東京・銀座の高級腕時計専門店で起きた強盗事件で逮捕された男(19)が指示役などとして関与したとみられることが判明しており、引き続き関連を調べている。

(岐阜新聞Web 7月12配信「強盗致傷などの罪で18歳の男2人起訴、実名を公表 岐阜県大垣市の事件で岐阜地検」引用。7月19日閲覧)

【強盗致傷事件について】

強盗致傷事件についての条文は以下のとおりです。

刑法240条 強盗が、人を負傷させたときは無期又は6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

【特定少年について】

少年法では20歳未満を「少年」として、成人の刑事事件とは異なる取扱いをしています。
この少年が罪を犯した場合には、以下のとおりの呼称となります。
・特定少年(18歳、19歳)
・犯罪少年(14歳~19歳)
・触法少年(~13歳)

令和4年4月1日施行の改正少年法により、特定少年という新たな定義が新設され、従来の犯罪少年とは異なる手続きに付されることになりました。
今回の報道の事例の場合、18歳ということで、特定少年として取り扱われています。

【特定少年の実名報道】

少年法では、「家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、年齢、職業、住居、容ぼう等によりその者が当該事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない。」と定められています。(少年法61条)
これを推知報道の禁止と言います。

しかし、特定少年については「第61条の規定は、特定少年のとき犯した罪により公訴を提起された場合における同条の記事又は写真については、適用しない。ただし、当該罪に係る事件について刑事訴訟法第461条の請求がされた場合…は、この限りでない。」と定められています。(少年法68条)
よって、少年が捜査を受けている時点では実名報道はなされませんが、18歳・19歳の少年について家庭裁判所が検察官送致(逆送)を行ったのち検察官が裁判所に公判請求(起訴)した場合、当該少年の実名報道をすることができるようになりました。
今回の事例の18歳の少年2人については、起訴されたことにより、原則として禁止されていた実名報道が行われることとなりました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件だけでなく少年事件の弁護活動も豊富です。
特定少年の実名報道については法改正が行われたばかりですが、当然に説明や弁護活動・付添人活動ができるよう準備しています。
岐阜県にて、18歳・19歳の特定少年に該当するお子さんが強盗致傷事件で捜査を受けていて実名報道されるおそれがある場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

 

無料相談ご予約・お問い合わせ

 

ページの上部へ戻る

トップへ戻る

電話番号リンク 問い合わせバナー