盗撮事件で勾留阻止

盗撮事件で勾留阻止に向けた活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
大学生のAくん(21歳)は、バス内で女性のスカート内を盗撮したとして、盗撮行為に気付いた乗客に取り押さえられ、岐阜県岐阜市内のバス停で降ろされました。
その後、Aくんは、岐阜県岐阜北警察署に迷惑防止条例違反の疑いで逮捕されました。
Aくんは、容疑を認めていますが、被害者との面識はないとのことです。
逮捕の連絡を受けたAくんの家族は、逮捕の知らせに大変驚きました。
Aくんの家族は、Aくんがいつ頃帰宅できるのか警察官に聞いたところ、しばらくは帰れないかもしれないと言われ心配でたまりません。
(フィクションです)

盗撮事件で逮捕されたら

Aくんは、バス内で女性のスカート内を盗撮したとして、岐阜県の迷惑防止条例違反の疑いで逮捕されました。

Aくんは、逮捕後、警察署において取調官からの取り調べを受けます。
逮捕から48時間以内に、Aくんは釈放される、あるいは、検察庁に証拠や関係書類と共に送られます(これを「送致」といいます。)
盗撮事件の場合、被疑者が容疑を認めており、罪証隠滅や逃亡のおそれがないと思われるときには、逮捕から48時間以内に被疑者を釈放し、身柄を拘束しないまま捜査を進めることも少なくありません。
しかし、容疑を否認していたり、被疑者との接触のおそれがあると思われる場合や、他にも余罪がある場合など、被疑者の身柄を拘束したまま捜査をする必要があると判断されれば、検察庁に送致されることになります。

検察庁に送致されたAくんは、担当検察官から取調べを受けます。
担当検察官は、送られてきた証拠等やAくんの供述を聞いた上で、裁判官に勾留請求を行うか決めます。
勾留」というのは、逮捕に引き続き比較的長期間の身体拘束の必要があるときに、被疑者の身柄を拘束する裁判およびその執行のことです。
勾留は、検察官からの請求を受けて、裁判官が判断します。
検察官が勾留請求をした場合、Aくんは、裁判所に移動し、今度は裁判官と面談をします。
裁判官は、証拠等やAくんとの面談内容を踏まえて、勾留の判断を行います。
勾留の期間は、検察官が勾留請求をした日から原則10日間です。
検察官は、勾留期間を延長する必要があると判断する場合には、裁判官に勾留延長の請求を行うことができ、請求を受けて裁判官は勾留延長について判断します。
勾留延長が認められれば、最初の勾留請求の日から最大で20日もの間、被疑者の身柄が拘束されることになります。

身柄事件では、検察官は、勾留期間内に起訴・不起訴の判断をしなければなりません。
不起訴となれば、即日釈放となります。
起訴された場合であっても、略式起訴であれば、公開法廷での審理を行うことなく書類のみでの審理され、簡易裁判所からの略式命令を受け、罰金を納付した上で、釈放となります。
盗撮事件であれば、被害者との示談が成立している場合には不起訴となる可能性は高いでしょう。
また、被害者との示談が成立することができなかった場合や、被害者が特定されず盗撮目的での設置や差し入れ行為について罪が問われている場合などは、略式起訴されることが多くなっています。
しかし、同種の再犯、犯行態様が悪質など、不起訴や略式起訴とするには適さない場合には、検察官は公判請求を行い、公開の法廷での審理を経て判決が言い渡されることもあります。

勾留阻止に向けた活動

先に述べたように、勾留となると、身体拘束の期間が長期化しますので、その間、被疑者は会社や学校に行くことができません。
数日であれば体調不良で説明がつきますが、10日以上ともなると周囲も不審に思い、事件について報告しなければならない状況に陥ってしまうでしょう。
周囲に事件のことが発覚すれば、最悪の場合、懲戒解雇や退学となる可能性もあります。
そのような事態を回避するためにも、盗撮事件で逮捕された場合には、すぐに身柄解放活動に着手し、勾留阻止することが重要です。

被疑者の身体を長期間拘束する強制処分である勾留は、一定の要件を充たした場合にのみ認められるものです。
そのため、その要件を充たしていないことを客観的証拠に基づいて主張し、検察官に勾留請求をしないよう、裁判官に勾留しないよう働きかけます。
勾留後であっても、裁判官の勾留決定に対して不服を申し立てる準抗告という手続きをとることができますので、勾留となった場合には、早期釈放に向けて直ちに準抗告を行います。

身柄事件には時間的制約もあり、早ければ逮捕の翌日には勾留が決まってしまうこともあります。
ですので、身柄解放活動は迅速かつ適切に行う必要があり、身柄解放活動は、刑事事件に精通した弁護士に任せるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、盗撮事件をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
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