岐阜県神戸町で自身が所有する家に放火した疑いで35歳男性が逮捕

岐阜県神戸町で自身が所有する家に放火した疑いで35歳男性が逮捕

今回は、自身が所有する家放火した疑いで岐阜県神戸町の男性が逮捕された事件につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

岐阜県神戸町の自らが所有する家に放火した疑いで男が逮捕されました。
非現住建造物等放火の疑いで逮捕されたのは、羽島市の会社員・35歳男性被疑者です。
警察によりますと、男性被疑者は、30日午前2時15分ごろ、神戸町にある自らが所有する家にライターで放火した疑いがもたれています。
家は木造2階建てで、主に2階部分が焼けたということで、本人が「2階から煙が見える」と119番通報し、現場近くにいるところを警察が事情を聴き、逮捕されました。
調べに対して、男性被疑者は容疑を認めているということです。

(https://news.yahoo.co.jp/articles/e6e41b47fde8fcfc3853da318852788903f9ebe9 6月30日 「自分が所有する家に放火か 男を逮捕 岐阜」より ※氏名などの個人情報は秘匿しています)

~非現住建造物等放火罪とは?~

刑法第109条1項は、「放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船又は鉱坑を焼損した者は、二年以上の有期懲役に処する」としており、また、同条2項は、「前項の物が自己の所有に係るときは、六月以上七年以下の懲役に処する。ただし、公共の危険を生じなかったときは、罰しない」としています。

冒頭にて紹介した事件を起こした疑いで逮捕された男性は、「自らが所有する家に放火した疑い」がもたれているとのことであり、2項の「自己所有非現住建造物放火罪」の成否が問題となるようにも思われます。

~放火罪には例外規定も~

記事では、刑法第109条1項と同条2項とを区別せず「非現住建造物等放火」としているのか、区別した上で「非現住建造物等放火」としているのか判然としませんが、刑法第115条によれば「第百九条第一項・・・・・・に規定する物が自己の所有に係るものであっても、差押えを受け、物権を負担し、賃貸し、配偶者居住権が設定され、又は保険に付したものである場合」には、2項ではなく1項の適用を受けることになります。

刑法第115条が適用されるケースとして、自己所有の家にローンや借金などの担保(抵当権など)が付されていた場合や、家を有償で貸していた場合、火災保険をかけていた場合などがあげられますが、いずれもよくみられるケースであり、刑法第115条が適用されるシーンは少なくないでしょう。

~放火事件で弁護士と相談~

自身の家に放火する動機は、イライラしていた、解体して始末するのが面倒だったなど様々かと思われますが、状況によっては、詐欺罪(火災保険などの保険金詐欺)などの別件で追及されることも想定されます。
非現住建造物等放火の疑いで逮捕された場合は、すぐに弁護士の接見を受け、今後の事件解決に向けたアドバイスを受けることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が非現住建造物等放火の疑いで逮捕され、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

 

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