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駐輪場券売機をたたき割り72歳男性が逮捕
駐輪場券売機をたたき割り72歳男性が逮捕
今回は、岐阜県瑞穂市で起きた器物損壊事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
岐阜県警北方署は19日、器物損壊の疑いで瑞穂市穂積、無職の男の容疑者(72)を逮捕した。
逮捕容疑は4月14日午前0時20分ごろ、瑞穂市別府の駐輪場で、シールを発行する一時券売機のタッチパネルを拳でたたき割った疑い。
署によると、防犯カメラの映像などから容疑者の犯行が浮上した。被害額は9万8千円だった。
(https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/147697 10月20日 岐阜新聞Web 「駐輪場券売機を拳でたたき割った疑い 72歳男逮捕、岐阜・北方署」より引用)
~器物損壊事件について解説~
他人の物を損壊し、又は傷害する犯罪です(刑法第261条)。
故意に駐輪場券売機のタッチパネルを叩き割り、破壊した場合には、器物損壊罪が成立する可能性が極めて高いと考えられます。
器物損壊罪について有罪判決が確定すれと、「三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料」に処せられます。
~器物損壊事件の弁護活動~
まずは、刑事事件に熟練した弁護士に事件解決を依頼することをおすすめします。
器物損壊罪は親告罪(刑法第264条)であるため、告訴がなければ起訴されることはありません。
そのため、器物損壊事件において示談交渉が功を奏し、被害者に告訴を取り消してもらえた場合や、告訴しない方針をとってもらえた場合には、事件は必ず不起訴処分により終了します。
不起訴処分を獲得することができれば、裁判にかけられることがないので、罰金刑などの刑罰を受けることがなく、前科がつくこともありません。
さらに、事件の初期に有利な示談が成立すれば、早期に釈放される可能性が極めて高くなります。
器物損壊事件を起こして逮捕されてしまった場合には、すぐに弁護士の接見を受け、事件解決に向けたアドバイスを受けることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
器物損壊事件を起こしてしまいお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
岐阜県養老町で起きた過失運転致傷事件
岐阜県養老町で起きた過失運転致傷事件
今回は、岐阜県で起きた過失運転致傷事件につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
28日夕方、岐阜県養老町で横断歩道を歩いて渡っていた高齢の女性が乗用車にはねられ、意識不明の重体となっています。
28日午後6時ごろ、養老町押越の県道で横断歩道を歩いて渡っていた町内の無職の女性(89)が乗用車にはねられました。女性は病院に運ばれましたが、頭から出血していて意識不明の重体です。
警察は、乗用車を運転していた近くに住む会社員の女(55)を、過失運転傷害の疑いで現行犯逮捕しました。調べに対し「間違いありません」と容疑を認めているということです。
現場は片側1車線の直線で、横断歩道に信号はありませんでした。警察が事故の原因を調べています。
(https://news.yahoo.co.jp/articles/07d25d1506556ba923bd98dbf9674c9f9d0d4893 10月28日 ぎふチャンDIGITAL 「横断歩道で89歳女性はねられ重体 岐阜県養老町」より引用)
~過失運転致傷事件について解説~
自動車を運転中、歩行者の見落としや、ハンドル、ペダル操作の誤りによって人身事故を起こし、被害者に傷害を負わせてしまった場合には、過失運転致傷罪が成立する可能性があります。
過失運転致傷事件の法定刑は、「七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金」となっています。
なお、被害者の傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができるとされております(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条)。
~過失運転致傷事件の一般的な経過~
被害者の傷害が軽微な過失運転致傷事件については、被害者に対し十分な損害賠償、謝罪を行い、示談が成立すれば、不起訴処分を得られる可能性が高いです。
起訴された場合であっても、書面のみにより審理を行う略式手続により罰金刑を言い渡され終了することが多いように思われます。
しかし、ケースの被害者は頭部から出血するなど、意識不明の重体であり、不起訴処分や略式手続による事件解決は難しいかもしれません。
被害者が重体である場合や、死亡した場合(過失運転致死罪に罪名が変わります)には、「公判請求」という形式で起訴される可能性を考慮しなければなりません。
公判請求の形式で起訴されると、公開の法廷で審理を受けることになります。
また、検察官においても、禁錮刑など、罰金刑より重い刑を求刑することが前提となっています(注1)
(注1)罰金刑相当とみられている場合は、検察官から略式手続を打診されることが通常です。略式手続に同意できない場合は、公判で争うこともできます
いずれにしても、被害者との対応、公判請求をされた場合の対応など、被疑者ひとりでは対応困難な局面が多数予想されます。
特に、ケースのように被疑者が逮捕されてしまっている場合、留置場、拘置所の中で、一人で自身の弁護活動を行うのは事実上不可能です。
まずは過失運転致傷事件に熟練した弁護士の接見を受け、弁護活動についてアドバイスを受けることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件、少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が過失運転致傷の疑いで逮捕されてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
交差点横断中の中学生をはね、80歳無職男性を現行犯逮捕
交差点横断中の中学生をはね、80歳無職男性を現行犯逮捕
今回は、岐阜県大垣市で起きた過失運転致傷事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
岐阜県警大垣署は12日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで、大垣市栗屋町、無職の男(80)を現行犯逮捕した。
逮捕容疑は、12日午前7時25分ごろ、同市築捨町の交差点で、横断歩道を歩いて渡っていた同市の中学1年の女子生徒(13)をはね、右足にけがを負わせた疑い。女子生徒の命に別条はない。
署によると、現場は国道と市道が交わる信号機のある交差点。女子生徒は登校中で、容疑の男は釣りに行く途中だった。(https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/144513 10月12日 岐阜新聞Web 「交差点横断中の中学生はねる 無職の80歳男を逮捕 岐阜・大垣」より引用)
~過失運転致傷罪とは?~
過失運転致傷罪とは、自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を傷害する犯罪です。
被害者が死亡した場合は、過失運転致死罪が成立します(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条)。
法定刑は「七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金」となっています。
ただし、傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができるとされています。
~高齢者による人身事故~
高齢者が人身事故を起こしたというニュースが報道された場合、しばしば世間の耳目を集めることになります。
高齢者講習、認知機能検査の実施、運転免許を返納した場合における特典の用意など、対策は様々に行われていますが、「家族が高齢者ドライバーに免許返納を求めても全く応じてくれない」、「生活する上での移動手段がなくなると、特典があったとしても困るので免許の返納はできない」という方もおられるでしょう。
社会で解決を目指すべき課題は、まだ山積みと考えられます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
過失運転致傷事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
岐阜県内で起きた公務執行妨害事件
岐阜県内で起きた公務執行妨害事件
今回は、岐阜県内で起きた公務執行妨害事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
岐阜羽島署は16日、公務執行妨害の疑いで、羽島郡笠松町北及、職業不詳の容疑者の男(44)を現行犯逮捕した。
逮捕容疑は16日午後5時50分ごろ、羽島市竹鼻町の路上で、岐阜羽島署の男性巡査部長(29)が装着していた無線機のコードを引きちぎる暴行を加え、職務の執行を妨害した疑い。
警察署によると、同日午後5時40分ごろ、現場近くに住む女性から「男性2人がもめている」との110番があった。複数の署員が容疑者と男性がもめているのを見つけて仲裁に入ったところ、容疑者が犯行に及んだ。当時酒に酔っていたという。(https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/146786 10月18日 「警察官の無線を壊した疑い 公務執行妨害で44歳男逮捕、岐阜・笠松町」より引用)
~公務執行妨害罪とは~
公務執行妨害罪とは、「公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加える行為」(刑法第95条1項)をいいます。
裁判によって有罪判決が確定すると、「三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金」に処せられます。
~公務執行妨害事件の弁護活動~
ケースに類似した事件は、報道等を通じてしばしば耳にするところです。
職務質問などで警察官ともみあっている最中に公務執行妨害行為を行い、検挙される事件が典型例です。
特殊な例では、故意に自車をパトカーにぶつけるなどし、検挙されるケースもあります。
公務執行妨害罪の疑いで逮捕された直後においては、早期の身柄解放を目指すことが極めて重要です。
身体拘束が心身、円滑な社会復帰にもたらす悪影響は小さくありません。
すぐに弁護士を依頼し、信頼できる身元引受人、その上申書(主に「責任をもって被疑者を監督する」旨が記載されます)を用意するなどして、身体拘束の長期化の阻止を目指すことが必要と考えられます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が公務執行妨害の疑いで逮捕されてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(解決事例)土岐市のストーカー規制法違反・暴行事件で不起訴処分を獲得
(解決事例)土岐市のストーカー規制法違反・暴行事件で不起訴処分を獲得
【事案の概要】
土岐市在住のAさんは、些細な口喧嘩から当時交際していたVさんに怪我を負わせてしまい、それが原因でVさんと別れてしまいました。
Vさんと別れた後もなお、Vさんに好意を寄せていたAさんは、Vさんとの誤解を解いて復縁したいと考え、Vさんのあとを付けたり、電話などを繰り返しかけたりしていましたが、岐阜県警察多治見警察署から、ストーカー規制法4条に基づく警告を受けてしまいました。
しかし、警告を受けた後もAさんはVさんとの接触を試み、再びVさんの家の前まで向かったところ、偶然Vさんと遭遇し、Vさんが逃げようとしたため、Aさんは腕をつかみ引っ張るなどしました。
その後、Vさんは多治見警察署に今回の件を刑事告訴し、Aさんはストーカー規制法違反と暴行の疑いで逮捕されました。
Aさんのご両親は「なんとかして前科を回避できないでしょうか」とご相談時お話しされました。
(守秘義務の関係から、一部事実と異なる表記をしています。)
【具体的な弁護活動】
Aさんは、「Vさんに大変な思いをさせてしまった。本人に謝罪したい。」と弁護士にお話しされました。
弁護士が検察官に対し、AさんがVさんに謝罪したいと考えており、示談交渉を行いたいので、連絡先を教えてほしいと伝えたところ、Vさんから、「Aさんに会うことは怖くてできません。弁護士であれば直接会っても問題ありません。」と検察官を通じて連絡がありました。
その後、弁護士がVさんと被害弁償を含めた示談交渉を速やかに行い、①今回の事件と別れる原因となったAさんに怪我を負わせた事件について謝罪すること、②Aさん及びAさんの両親は今後一切Vさんに接触せず、連絡先なども全て破棄することなどを約束し、Vさんとの間で刑事告訴の取下げと宥恕条項(被疑者を許し、刑事処罰を求めないことを内容とするもの)付きの示談を締結しました。
そして、弁護士が検察官に対し、刑事告訴の取下げと宥恕条項付きの示談が成立した旨主張した結果、Aさんは不起訴処分となりました。
【まとめ】
ストーカー規制法違反の事案においては、被害者の方からの申し出があった場合、すぐに逮捕等を行わず、まず警察署長などによりつきまとい等を行った者に対して、当該行為を繰り返さないよう警告することが多いです。
警告が出されたのにもかかわらず、つきまとい行為などをやめなかった場合に、逮捕される場合が多く、今回の事案でも、Aさんは多治見警察署からの警告を受けていたのにもかかわらずVさんへのつきまとい行為をやめなかったため、逮捕されたものと考えられます。
そして、今回の事案のようなストーカー規制法違反の事件では、加害者が被害者の方に直接謝罪したいと考えていても、被害者の方に拒絶される場合がほとんどです。
また、被害者の方と示談をするには被害者の方の連絡先等を知ることが不可欠ですが、加害者に連絡先を伝えることに抵抗がある被害者の方も多いこと、捜査機関としても加害者が被害者の方と接触することで口裏合わせなどの恐れがあり、当事者間での示談交渉は現実的ではないことから、警察や検察庁から被害者の方の連絡先等を聞くことができるのは、基本的には弁護士となっています。
不起訴処分を獲得するためには、被害者の方との示談締結は極めて重要な弁護活動ですから、今回のAさんのように、「どうにかして前科を回避したい」と考えている場合は、刑事事件に強い弁護士による、被害者の方に配慮した適切な示談交渉を行う必要があります。
ストーカー規制法違反でご家族の方が逮捕された、今後取り調べを受ける予定があるなど、お困りの方は刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件専門の法律事務所です。
是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
【解決事例】岐阜県可児市の児童買春事件で罰金処分
【解決事例】岐阜県可児市の児童買春事件で罰金処分
~事件概要~
会社員のAさん(30代男性)は、岐阜県可児市の実家で暮らしていました。
Aさんは、未成年との淫行が疑われ、岐阜県可児市を管轄する警察署に呼出しを受けました。
最初呼出しを受けた後、その場で逮捕されませんでした。
その後Aさんは複数の児童買春を行っていることが分かり、児童買春事件で可児警察署の警察官に逮捕されることとなりました。
逮捕されたことを知ったAさんの両親は、あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部に相談されました。
(実際に起こった事件を基に、一部変更を加えています。)
~刑事弁護活動について~
弁護士は、Aさんの釈放に向けて勾留決定に対する準抗告という不服申し立てをしました。
不服申し立てでは、Aさんの母親が監督を約束している事や生活が安定しており、逃亡の可能性が低い事、逮捕される前の在宅捜査で十分証拠がそろっている事等を主張しました。
その結果Aさんは釈放されることになりました。
釈放後は被害者の方との示談をしていくこととなりました。
今回の事件では、複数名の被害者の方がいた為、それぞれに示談を申し出を行っていきました。
示談は、全員と行うことはできませんでしたが、複数名の方と締結していただけました。
示談が成立したことにより、一部は不起訴処分を得ることができ、示談できなかった事件は罰金処分という形になりました。
~まとめ~
最初に行った身柄解放では、勾留を阻止することができました。
勾留の期間は10日、延長されると追加で10日延長される可能性があります。
長い間拘束されることになれば、会社を解雇されてしまう可能性等様々な不利益が発生してしまいます。
そのため、勾留を阻止すべく活動を行いました。
また、示談では、被害者の方に謝罪等をする目的以外に、前科が付くことを回避するためや減刑となる可能性が上がります。
そのため、弁護士は示談に向けて行動をしていくこととなりました。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、児童買春事件での弁護活動の経験が豊富な弁護士が在籍しております。
逮捕されている方のもとに弁護士を派遣する初回接見サービスの提供や、無料の相談を行っております。
土日祝日も対応を行っておりますので、薬物事件でお困りの際はフリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。
ストーカー事件と逮捕される場合
(ストーカー事件と逮捕される場合)
【事案の概要(*9月16日中日新聞掲載の記事を参考にしたフィクションです)】
下呂市在住のAさんは、知人のVさんに一方的に好意を寄せていました。
AさんはVさんが独身だと思っていましたが、あるときVさんに交際相手がいることがわかり、逆上、Vさんとその交際相手に嫌がらせをするようになりました。
具体的には、Vさんの勤務先の駐車場でVさんを待ち伏せする、Vさんの交際相手に対して「Vさんをナイフで脅してレイプします」などとメールを送るなどの迷惑行為を繰り返しました。
迷惑行為がエスカレートしたことから、Vさんは岐阜県警察下呂警察署に被害を相談し、刑事告訴することにしました。
その後、Aさんはストーカー規制法違反の疑いで下呂警察署の警察官に逮捕されてしまいました。
【ストーカー規制法とは】
ストーカー規制法(正式名称を「ストーカー行為等の規制等に関する法律」といいます)では、特定の者への恋愛感情やそれが満たされなかったことに対する怨みから、特定の者やその配偶者、家族や同居の親族、社会生活において密接な関係を有する者(交際相手など)に対して、同法2条1項各号が定める「つきまとい等」を繰り返して行うことを「ストーカー行為」として取り締まっています(同法2条4項)。
今回、Aさんは、自身のVさんへの恋愛感情が満たされなかったことへの腹いせとして、Vさんを待ち伏せたり、その交際相手にVさんに危害を加える旨のメールを送信したりすることを繰り返しています。
これらの行為は、ストーカー規制法2条1項1号と5号の「つきまとい等」に該当すると考えられます。
(ストーカー規制法)
第二条
1 この法律において「つきまとい等」とは、特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対し、次の各号のいずれかに掲げる行為をすることをいう。
一 つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校その他その現に所在する場所若しくは通常所在する場所(以下「住居等」という。)の付近において見張りをし、住居等に押し掛け、又は住居等の付近をみだりにうろつくこと。
二~四(略)
五 電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ、文書を送付し、ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールの送信等をすること。
2、3(略)
4 この法律において「ストーカー行為」とは、同一の者に対し、つきまとい等(第一項第一号から第四号まで及び第五号(電子メールの送信等に係る部分に限る。)に掲げる行為については、身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われる場合に限る。)又は位置情報無承諾取得等を反復してすることをいう。
そして、ストーカー行為をした者に対しては、罰則として「一年以下の懲役又は百万円以下の罰金」が定められています(同法18条)
【ストーカー行為で逮捕される場合とは】
ストーカー規制法違反で逮捕される場合として、大きく分けて2つのパターンがあります。
まず1つめは、段階的に逮捕に近付くパターンです。
被害者からストーカー被害の申告があり、警察が今後も繰り返される恐れがあると判断した場合、警察は、加害者へ「つきまとい行為を繰り返してはいけない」旨を記した警告書や書面を渡すなどの「警告」を行うことができます(ストーカー規制法4条)。
「警告」には、法的拘束力はありませんが、「警告」をしてもストーカー行為が継続した場合には、被害者の方の申し出や公正委員会の職権によって「禁止命令」が出されます(同法5条)。
この「禁止命令」はストーカー行為につながる行為自体を禁じる命令ができ、法的拘束力があるため、違反した場合に逮捕されるおそれがあります。
なお、「禁止命令」が出されていたのにもかかわらず、ストーカー行為を行った場合には、通常より罰則が重くなり「二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金」となります(同法19条)。
もう1つが、今回のケースのような、被害者による刑事告訴を受けたパターンです。
この場合には、警察が刑事事件として捜査し、容疑が固まり次第逮捕されることがあります。
【逮捕された場合】
刑事事件を起こして警察に逮捕された場合、逮捕から48時間以内に、そのまま釈放されるか、検察に送致されることになります。
さらに、検察に送致されると、検察官は、身柄を受けてから24時間以内に、釈放するか、もしくは勾留する必要があると判断して裁判官に対して勾留請求を行います。
そして、勾留請求が認められると、勾留請求がなされた日から10日間、延長が認められた場合はさらに10日間身柄を拘束されます。
逮捕から勾留までは国選弁護人を選任することができず、家族と面会することも認められないことが多いです。
しかし、逮捕直後の段階で私選弁護人をつけることができれば、裁判官に対し勾留しないように要請したり、勾留決定がなされた場合には、勾留に対する準抗告(不服を申し立てること)を行い、早期の身柄解放のための弁護活動を迅速に行うことができます。
ご家族の方が逮捕されて不安な方は、すぐに刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件専門の法律事務所です。
是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
(解決事例)瑞浪市の詐欺事件にて接見禁止の一部解除と執行猶予付き判決を獲得
(解決事例)瑞浪市の詐欺事件にて接見禁止の一部解除と執行猶予付き判決を獲得
【事案の概要】
瑞浪市在住のAさんは、友人のBさん(同市在住)からの誘いを受けて、自動車同士の交通事故を偽装して、保険会社から保険金をだまし取ることを考えました。
某日、当初の計画通りに、Aさんは自身が乗車する自動車にBさんの運転する自動車を故意に衝突させ、保険会社に対して「後ろから追突された」と事故の連絡したのち、当該保険会社に保険金の支払いを請求し、Aさんは150万円の支払いを受けました。
その後、事故の状況を不審に思った保険会社が調査し、偽装事故であるとして岐阜県警察大垣警察署に被害届を提出したため、Aさんは詐欺の疑いで大垣警察署の警察官に逮捕・勾留されました。
Aさんの奥様は、「夫は持病を抱えていて体調が心配です。また、今後の見通しも分らずとても不安です。」とご相談時お話しされました。
(守秘義務の関係から、一部異なる表記をしています。)
【具体的な弁護活動】
Aさんは複数の持病を抱えており、ご家族の方はAさんの体調を心配していましたが、Aさんには接見禁止決定がされていたため、ご家族による面会が出来ない状況でした。
そのため、まず弁護士が、事件に関係がないご家族については接見禁止を解除するように、接見禁止一部解除申立書を提出しました。
その結果、Aさんのご家族については接見禁止の一部解除が認められ、面会をすることができるようになりました。
また、裁判では、検察官が計画的犯行であり被害金額も大きいことから実刑判決が相当であると主張したのに対して、弁護士が①Aさんは主導的な立場ではないこと、②Aさんは逮捕される前に自主的に保険会社に対して被害金を全額返還していること、③今後はAさんの奥様が監督すること、④Aさんには前科・前歴がないことなどを挙げ、執行猶予付き判決が相当であると主張しました。
その結果、こちらの主張が認められ、執行猶予付き判決となりました。
【まとめ】
共犯者がいる事件や組織的な詐欺事件、薬物事件など、特に逃亡や証拠隠滅のおそれが高いとされる事件については、勾留された場合に弁護士以外による接見が禁止されること(接見禁止)があります。
今回の事案でも、共犯者がいる詐欺事件であったため、接見禁止となったと考えられます。
そのような場合は、事件に関係のない家族(配偶者、両親、子供など)については、面会の必要性があることを裁判所に適切に主張していくことで、接見禁止の解除を求めます。
今回の事案では、Aさんに複数の持病があり、ご家族の方による体調の確認が必要であることを主張したことが、接見禁止の一部解除につながったと考えられます。
また、詐欺罪は罰金刑が規定されていないため、起訴されれば必ず正式裁判となります。
そのため、少しでも刑事処分を軽くしたいと考える場合、弁護士による刑事処分の軽減のための弁護活動が不可欠です。
今回の事案では、Aさんが逮捕前に既に被害金を自主的に返還していたため、裁判ではAさんが被害金を全額返還したに至るまでの経緯を、弁護士が書面にまとめて情状証拠として提出したことが、Aさんの執行猶予付き判決に繋がりました。
詐欺事件でご家族の方が逮捕されてしまいお困りの方は、刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件専門の法律事務所です。
今回の事案のような詐欺事件も数多く取り扱ってまいりました。
是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
(解決事例)大垣市の窃盗未遂・窃盗事件で不起訴処分を獲得
(解決事例)市の窃盗未遂・窃盗事件で不起訴処分を獲得
【事案の概要】
大垣市在住のAさんは、仕事のストレス解消を目的として、同市内の住宅やマンションに干してあった洗濯物を盗むといった行為を行っていました。
ある日、いつものように洗濯物を盗もうとV1さん宅のベランダに手を伸ばしたところ、たまたま付近をパトロールしていた岐阜県警察大垣警察署の警察官に目撃され、その場で現行犯逮捕されてしまいました。
Aさんのご家族は、「1日も早い釈放は可能でしょうか。また、なんとか不起訴処分にならないでしょうか。」と相談時お話しされました。
(*守秘義務との関係で、一部事実と異なる表記をしています。)
【具体的な弁護活動】
Aさんは相談後勾留されずに釈放されたため、すぐさま刑事処分軽減のための弁護活動に注力しました。
Aさんは現行犯逮捕された際の取調べにおいて「V1さんの件以外にも数件同様の行為に及んだ」と供述したため、大垣警察署が余罪について捜査したところ、V2さんから被害届が出されていたことがわかりました。
そのため、弁護士が警察に対して、直接の謝罪と示談交渉を行いたいので2人の被害者の方の連絡先を教えてほしいと伝えたところ、「V1さんはもう関わりたくないとのことだが、V2さんについては、弁護士であれば直接会って示談交渉に応じると言っている。」と連絡がありました。
そこで、V2さんとの示談交渉を速やかに行い、宥恕条項(被疑者を許し、刑事処罰を求めないことを内容とするもの)付きの示談を締結することができました。
さらに検察官に対しては、窃盗事件についてはV2さんとの宥恕条項付きの示談が成立していること、窃盗未遂事件についてはV1さんとの間で示談を締結できなかったものの、Aさんが深く反省しており、V1さん宛の謝罪文を作成し、提出する予定であったこと等を適切に主張しました。
加えて、犯情は悪質なものとはいえないことや、Aさんの奥様が今後Aさんについて監督・サポートをしっかり行い、カウンセリングを受診させることなども主張しました。
その結果、窃盗未遂事件と窃盗事件双方について不起訴処分となりました。
【まとめ】
今回のケース同様、加害者が被害者の方に直接謝罪したいと考えていても、被害者の方のなかには、「これ以上関わりたくない」といった理由で拒絶する方もいます。
そのような場合は、今回のケースのように、謝罪文の提出であったり、示談交渉までの経緯を書面にして提出することで、検察官に対して不起訴処分を求めることも考えられます。
また、被害者の方と示談をするには被害者の方の連絡先等を知ることが不可欠ですが、加害者に連絡先を伝えることに抵抗がある被害者の方も多いこと、捜査機関としても加害者が被害者の方と接触することで口裏合わせなどの恐れがあり、当事者間での示談交渉は現実的ではないことから、警察や検察庁から被害者様の連絡先等を聞くことができるのは、基本的には弁護士となっています。
不起訴処分を獲得するためには、被害者の方との示談締結は極めて重要な弁護活動ですから、刑事事件に強い弁護士による、被害者の方に配慮した適切な示談交渉を行う必要があります。
お困りの場合は、あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件専門の法律事務所です。
是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
落書きと器物損壊罪
落書きと器物損壊罪
落書きと器物損壊罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
【事案の概要(*8月30日配信の名古屋テレビニュースを参考にしたフィクションです。)】
岐阜県羽島市に住むAさんは、近頃世間を騒がせている某宗教団体に対して不満を抱いていました。
そこで某日、同市内にある某宗教団体の施設の表札や外壁にスプレー式塗料を用いて、複数の落書きをしました。
落書きに気付いた施設管理者が岐阜県警察岐阜羽島警察署に通報し、防犯カメラの映像からAさんの犯行であることが発覚したため、Aさんは器物損壊の疑いで逮捕されました。
【Aさんの行為は器物損壊罪にあたる】
器物損壊罪は、他人の物を損壊し、又は傷害した場合に成立する犯罪で、罰則規定として「三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料」が定められています(刑法第261条)。
なお、器物損壊罪は親告罪であるため、公訴提起には告訴が必要です(刑法第264条)
刑法
(器物損壊等)
第二百六十一条 前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
(親告罪)
第二百六十四条 第二百五十九条、第二百六十一条及び前条の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
「損壊」とは、物の効用を害する一切の行為を指し、物を壊して本来の使用が出来なくなった場合はもちろんのこと、過去の裁判例によれば、食器に放尿する行為といった、心理的に使用できない状態にする行為も、「損壊」に該当すると判断されています。
今回のケースでは、Aさんの落書き行為によって、表札や外壁の効用が害されているといえるため、器物損壊罪に該当すると考えられます。
【場合によっては建造物損壊罪に?】
なお、施設の外壁への落書き行為は、場合によっては、より重い建造物損壊罪(刑法第260条)に該当するおそれがあります。
(建造物等損壊及び同致死傷)
第二百六十条 他人の建造物又は艦船を損壊した者は、五年以下の懲役に処する。よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
建造物損壊罪は、他人の建造物等を損壊した場合に成立する犯罪ですが、建造物の扉やドア、外壁についても、それらと建造物との接合の程度や機能上の重要性から総合考慮して、建造物にあたるかを判断するとされています。
外壁については、取り外しが困難であり接合性が強いものの、落書き行為だけでは外壁の重要な機能である雨風からの保護を害することにはなりにくいため、器物損壊罪の成立にとどまるとされることが多いです。
一方で、外壁が雨風からの保護にとどまらず、周囲の景観に合わせて外観、美観に工夫が凝らされており、それら外壁に落書き行為をしたという事案においては、最高裁は「建物の外観ないし美観を著しく汚損し、原状回復に相当の困難を生じさせたものであって、その効用を減損させたものというべき」として建造物損壊罪にあたると判断しています(最判平成18年1月17日参照)。
建造物損壊罪は器物損壊罪より罰則が重く、罰金刑が規定されていないため、起訴されれば必ず正式な裁判となります。
さらに、建造物損壊罪は器物損壊罪と異なり、非親告罪なので、被害者による告訴がなくとも公訴提起されることになります。
【お困りの場合は弁護士に相談を】
器物損壊罪・建造物損壊罪で少しでも刑事処分を軽くしたいと考えている場合、被害弁償や被害者との示談交渉が重要となります。
器物損壊罪は親告罪ですので、示談交渉によって告訴を取り下げてもらうことができれば、事件化を回避すること(不送致処分)が可能です。
建造物損壊罪は非親告罪ですが、被害者の方との示談締結が出来れば、不起訴処分の獲得や仮に起訴された場合の執行猶予の獲得の可能性が高まります。
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